VMware vSphere – vSphere DRS (Distributed Resource Scheduler) 概要

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vSphere DRS は ESXi ホストの CPU,メモリーのリソースを効率的に利用できるようになる機能で,ホストの上に載っている仮想マシンの負荷が上昇したなどでホスト負荷の均衡が取れなくなった際に自動的に vMotion (ライブマイグレーション) を行う VMware vSphere の機能です.

VMware vSphere – vSphere DRS (Distributed Resource Scheduler) とは

vSphere DRS (Distributed Resource Scheduler) は “Distributed Resource Scheduler” の頭文字を用いた略称です.日本語にすると “分散リソーススケジューラー” という意味です.

ESXi ホストの CPU,メモリーのリソースを効率的に利用できるようになる機能で,ホストの上に載っている仮想マシンの負荷が上昇したなどでホスト負荷の均衡が取れなくなった際に自動的に vMotion (ライブマイグレーション) を行う VMware vSphere の機能です.

この機能を使うことで定期的なホスト負荷の監視が不要になるため,是非利用して頂きたい機能となります.

vSphere DRS の動作

VMware vSphere クラスターはこの図のように vCenter Server の配下にある複数の ESXi ホストを論理的にグループ化し,大きなリソースを持つコンピューターのように扱うことができます.

この,クラスターを構成している際に,都度の利用状況や運用状況で,特定のホスト上の仮想マシンの負荷が高まってくる場合や新規に仮想マシンを用意しなければならない.という場合が起こります.

特定の仮想マシンの負荷が高まった場合

仮想マシンを追加する場合

この際,vSphere DRS が利用できない場合だと管理者が手で仮想マシンを移動させてリソースの偏りを解消する必要があります.これでは都度監視,管理が必要になってきますので手間がかかります.

vSphere DRS が有効だと例えば次のようになります.特定のホスト上の仮想マシンの使用リソースが増大して負荷の均衡が崩れた際,仮想マシンを自動的に移動して,均衡を一定以内に収めようとしてくれます.

この図の場合は2台の仮想マシンが隣のホストに移動したイメージです.なお,実際は vSphere DRS のスケジューラーが適切に判断して仮想マシンを移動させるためこのようにはならないかもしれませんのでその点はご認識ください.

ホストの追加の際も便利になる

ESXi クラスターのリソースが通常時もそれなりに使われており,今後の拡張に向けてホストを追加したい.というケースはあると思います.そのような場合も vSphere DRS は役に立ちます.

例えば1台のホストをクラスターに追加を行うとこのように仮想マシンが自動再配置されます.
(リソースに空きがある場合はこのようにならない場合もあります)

メンテナンスの際も便利になる

vSphere DRS を有効にしていると ESXi ホストのアップデートやハードウェア交換などでのメンテナンスを行う際も便利になります.

ホストをメンテナンスモードに移行した際,vSphere DRS が利用できない状態だとそのホスト上の仮想マシンを手で移動する必要があります.
vSphere DRS が有効になっている場合,メンテナンスモードに移行したホスト上の仮想マシンは自動で移動してくれ,ホスト上の仮想マシンが空になったらメンテナンスモードに自動的に移行してくれます.

このように,管理者の手間を最大限に軽減してくれる機能ですので,是非利用するようにしましょう.
DRS で移動する頻度などは設定を行うことができますので移動は最低限にしたい.などの要求に答えることも可能です.

vSphere DRS の設定については次回より解説を行います.

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