VMware vSphere – vCenter Server のインストール

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VMware vSphere 基盤を管理するため vCenter Server が存在します.vCenter Server がある事で統合管理,クラスター化,ライブマイグレーションや HA などの様々な機能が利用可能となります.

本記事では vCenter Server アプライアンスのインストールについて解説します.

vCenter Server のインストール

DNSの正引き/逆引きレコードの登録

VMware vSphere はインストールの要件に DNS による名前解決ができること,また,逆引きもできることが記されています.
vCenter Serverアプライアンスの DNS 要件

vCenter Server による管理を行わない場合は必須ではありませんが,今回 vCenter Server による管理を行うため正引き,逆引きの DNS レコードを登録します.

DNS の登録については「DNS (Domain Name Service) – DNS ゾーンの設定とレコードの登録」を参照ください.

正引きレコードは ESXi と vCenter Server すべて必要になります.

逆引きレコードも同様に ESXi と vCenter Server すべて必要になります.

vCenter Server のインストール

vCenter Server のインストール DVD を挿入もしくはイメージをマウントして DVD ドライブ以下の「vcsa-ui-installer\win32」に移動し「installer.exe」を実行します.

インストーラーが起動します.英語で起動してきた場合は右上の「English」をクリックすると利用可能な言語一覧が表示されますので「日本語」をクリックします.

新規のインストールを行いますので「インストール」をクリックします.

概要の画面にて「vCenter Server Appliance のデプロイ」についての説明が行われています.ここは「次へ」をクリックします.

「エンドユーザー使用許諾契約書」画面にてライセンス条項を確認のうえ「使用許諾契約書に同意します」にチェックを付けて「次へ」をクリックします.

「アプライアンスのデプロイターゲット」では,vCenter Server アプライアンスを展開する ESXi ホストを指定します.

今回,ESXi 1台のみデータストアをマウントしている状態ですのでそのホストを指定しています.

ESXi ホスト名を FQDN で入力,ユーザー名は「root」で,パスワードを入力して「次へ」をクリックします.

「証明書に関する警告」が表示されます.
まっとうに確認するのであれば,ブラウザーでアクセスを念のため行ってサムプリントを確認すべきですが,基本的にはそのまま「次へ」をクリックします.

「アプライアンス仮想マシンの設定」では展開する vCenter Server アプライアンスの仮想マシン名および vCenter Server アプライアンスの「root」アカウントのパスワードを入力して「次へ」をクリックします.

ここでは仮想マシン名を vCenter Server の FQDN で入れていますが,仮想マシン名ですので任意の名前で構いません.

「デプロイサイズの選択」では vCenter Server で管理する ESXi ホスト数や仮想マシン数に合わせてサイズを選択します.各デプロイサイズのホストと仮想マシンの最大数が表で表現されていますが,余裕を持ったサイズで展開することが望ましいです.
例えば,仮想マシン数が800位が見込まれるのであれば「小」ではなく「中」を選択することを推奨します.

続いてストレージサイズの選択になります.基本としては「デフォルト」で良いですが,細かく仮想マシンの状態を取得することを考えている場合は「大」などを選択する必要があります.

ストレージサイズについては表にはデフォルトサイズしか記載が無いため「vCenter Server アプライアンスのストレージ要件」を確認してください.

デプロイサイズ,ストレージサイズの選択を行ったら「次へ」をクリックします.

「データストアの選択」で,vCenter Server アプライアンスを展開するデータストアを選択して「次へ」をクリックします.

「vCenter Server Appliance のデプロイ」では vCenter Server アプライアンスのホスト情報の設定を行う画面になります.

  • ネットワーク:vCenter Server アプライアンス仮想マシンの NIC を所属させるポートグループを選択します
  • IPバージョン:IPv4 と IPv6 が選択できます
  • IP割当て:固定と DHCP が選択できます
  • DNSサーバ: 参照 DNS サーバーを指定します.カンマで区切ることで複数のサーバーを指定できます

入力が終わったら「次へ」をクリックします.

「設定の確認」では今まで入力してきた設定内容が表示されますので,間違いがないか確認して「完了」をクリックします.

vCenter Server アプライアンスのデプロイが開始されます.ここから暫く待ちになります.

ESXi で見てみると,このように仮想マシンが作成されていることが確認できます.

正常にデプロイが完了するとこの画面になります.「続行」をクリックして「ステージ2」へ移ることができます.

もし「続行」をクリックしても「ステージ2」に移る事ができなかった場合は画面にあるとおりブラウザーよりアクセスしてください.
以下はインストーラーで行うことを前提に画面を張り付けていますが,ブラウザー経由の場合もステップは同じです.

「ステージ2」では,実際の vCenter Server の設定を行っていきます.「次へ」をクリックします.

「vCenter Server アプライアンスの設定」では時刻同期モードと SSH の設定があります.
時刻同期モードは NTP または ESXi ホストと同期のいずれかが選択できます.どちらでも構いません.
SSH アクセスは有効にすると SSH で vCenter Server アプライアンスの OS へログイン出来るようになります.

設定を行ったら「次へ」をクリックします.

「SSO設定」では vSphere としての SSO 設定を行います.
新規の SSO ドメインを作成する場合は「新しい SSO ドメインの作成」を選択します.
既存で SSO ドメインがあり,認証を統合したい場合は「既存の SSO ドメインの参加」を選択します.

今回は新規で vCenter Server を導入していますので「新しい SSO ドメインの作成」を選択して以下を設定します.

  • SSO ドメイン名: デフォルト値として例示されているのは vsphere.local です.任意のドメイン名で構いません
  • SSO パスワード: SSO ドメインの administrator に対するパスワードを入力します

入力が終わったら「次へ」をクリックします.

「CEIP の設定」では,カスタマーエクスペリエンス向上プログラムに参加するかどうかの選択を行います.参加する.が望ましいと思いますが実際の環境では無効にしているケースが多いと思います.

チェック有無を決定のうえ「次へ」をクリックします.

設定内容を確認して「完了」をクリックします.

警告画面が表示されますので「OK」をクリックします.

アプライアンスのセットアップが開始されます.完了するとこのように「このアプライアンスのセットアップに成功しました」と表示されますので「閉じる」をクリックします.

vCenter Server へのアクセス・ログイン

ブラウザーを起動し「https://<vCenter Server FQDN>」を入力すると次のような画面が表示されます.
「VSPHERE CLIENT の起動」をクリックします.

ログイン画面が表示されますので,vCenter Server インストールの「ステージ2」で設定した SSO ドメインアカウントを用いてログインを行います.

ログインが完了し,ダッシュボードなどが表示されれば導入は成功です.

以上で vCenter Server のインストールは完了です.

次回以降は vCenter Server 経由の操作や様々な機能について解説していきます.

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