FreeBSD も 13 になり,14 が見えている為 GEOM (modular disk I/O request transformation framework) を再々度学習をしてみています.
再々と書いているのは,Pukiwiki の FreeBSD で GEOM を試してみる に昔一度纏めたことがあるからです.
Depricated (非推奨) になった物があったりなどアップデートがありますね.
- GEOM に関するお話
- FreeBSD GEOM 再々学習
- GEOM CONCAT (ディスクの連結) を使ってみる
- GEOM STRIPE (ストライプ/RAID0) を使ってみる
- GEOM MIRROR (ミラーリング/RAID1) を使ってみる (1)
- GEOM MIRROR (ミラーリング/RAID1) を使ってみる (2)
- GEOM STRIPE + MIRROR で RAID10 を構成してみる
- GEOM RAID3を使ってみる
- GEOM CACHE を使ってみる
- GEOM GVIRSTORを使ってみる
- GEOM GATE を使ってみる
- GEOM LABEL で名前による管理を行う
- GEOM PART でディスクパーティションの管理を行う
- GEOM MULTIPATH でマルチパスを構成する (1)
- GEOM MULTIPATH でマルチパスを構成する (2)
GEOM とは
GEOM は「modular disk I/O request transformation framework」の略称で VFS とファイルシステムの間に位置する層でディスクデバイスをコントロールする機能です.
2015年の BSD Con で発表された資料と思われますが「https://www.bsdcan.org/2015/schedule/attachments/310_iosched-v3.pdf」に GEOM レイヤーの絵がありましたので引用させて頂きます.
GEOM はモジュール設計になっており,GEOM の機能をスタックさせて利用することができます.
詳細は次回以降の記事を見て頂きたいですが,GEOM MIRROR でミラー化したデバイスを GEOM CONCAT で束ねてファイルシステムを拡張させる.という使い方ができます.
現在利用可能な GEOM フレームワーク
FreeBSD 13.x 現在,GEOM フレームワークを通じて利用できるものは以下のとおりとなります.
- gcache – control utility for CACHE GEOM class
- 主に GRAID3 向けのディスクキャッシュを提供する
- gconcat – disk concatenation control utility
- ディスクを連結 (コンカチネーション・JBOD) を提供する
- geli – control utility for the cryptographic GEOM class
- ストレージ(デバイス)レベルの暗号化を提供する
- gjournal – control utility for journaled devices
- ブロックレベルのジャーナリングを提供する
- glabel – disk labelization control utility
- ディスク,パーティションのラベル(名前)管理を提供する
- gmirror – control utility for mirrored devices
- ディスクのミラーリング (RAID1) を提供する
- gmountver – control utility for disk mount verification GEOM class
- デバイスのマウント状態を制御する機能を提供する (説明が難しい…)
- gmultipath – disk multipath control utility
- ディスク,ストレージのマルチパス機能を提供する
- gnop – control utility for NOP GEOM class
- デバッグや試験の際に利用する NOP (Non Operation) 機能を提供する
- gpart – control utility for the disk partitioning GEOM class
- パーティション管理機能を提供する
- graid3 – control utility for RAID3 devices
- RAID3 機能を提供する
- gsched – control utility for disk scheduler GEOM class
- ディスクスケジューラーの機能を提供する
- gshsec – control utility for shared secret devices
- 複数のディスクを鍵とした暗号ボリュームを提供する
- gstripe – control utility for striped devices
- RAID0 機能を提供する
- gvinum – Logical Volume Manager control program
- VINUM RAID 機能を提供する.RAID 1,5 が利用可能
- gvirstor – control utility for virtual data storage devices
- シンプロビジョニング機能を提供する
次回以降はそれぞれの機能について紹介して行きます.
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